令和に入り、大きなトピックとしては、まずコロナがあり、戦火も世界各地に変わらずあり、怒涛のように過ぎ去ったこの数年だと思います。
時は流れ時代は令和6年。新年のこの年も変わる事なく、日々、変化と不変の繰り返しの日常なのかもしれません。
過度に意識せず、でも決して油断せず、怠惰に溺れる事無く、されど心身の休息も忘れる事なく。
陽と陰。プラスとマイナス。押し出す交感神経と引く副交感神経。どちらかに行く事なく、平均的に平坦に。
今年の目標は通常に更新。そう誰にいう事なく思っている新年の今日この頃です。
本題に入ります。最近、民放のみならずNHKのドラマが面白いです。朝ドラは昔の有名な歌手をモデルとした青春ものが今、放送されています。
もう散々にやり尽くされたと思っていた三大将軍の活躍を描いた、でもこれまでに無かった切り口の新しい徳川家の顛末を描いた大河ドラマ。
朝だけではないよと言わんばかりの、夜ドラの台頭。シングルマザー、独身男女の葛藤、そしてLGBTを描いた秀作。これまで禁忌とされてきたテーマに大きく踏み込み、それを時にコミカルに時にシニカルに、でも最後はシリアスに堅実に誠実に描く物語が多かったように思います。
『正直不動産』。2022年の春、ゴールデンタイムに放送された連続ドラマです。これがとても面白い物でした。
内容は企業ものでしたが、設定はSFでした。主人公がとある架空の不動産会社に勤め、そこで営業トップの若者が、ある理由から嘘がつけない人間になった。心に秘めた、収めるべき本心を口にしてしまう『病』に陥ります。
嘘というよりは、その場の空気を読んでその時々に応じて臨機応変に言葉巧みに接客し、それを計画通りに遂行し結果、数字に結びつける。そんなデキる営業マンだった主人公が、ある時から嘘が付けなくなった。
ビジネスの世界に限らず現実問題としてそれは致命的な事なのかもしれません。成績トップだった主人公はこれまでには無かった、お客様を怒らせ契約を取れず帰らせる事が続きます。
その結果、営業成績トップだった地位をライバルにその座を奪われ、落胆する日々を送ります。誠実さをモットーにした後輩に慰められ、上司からも奇異な目で見られ、彼は一時は打つ手を無くします。
ですが、その内その本心を露呈するという性質が吉と出る展開へとお話は進んでゆく、そんなドラマでした。
昨年、巷を賑わした、いえ世界レベルで大問題にもなったとある事務所『J』の元メンバーがその主役を演じ、彼のファンのみならず、多くの人からやはり彼は凄いという好評価を受けたのを今も覚えています。
その続編が今年、新年の特別ドラマで放送されるというニュースを聞きました。嘘から出た誠。正直さからトップから落ちる事もあれば、それが好転する事もある。SFと冒頭でも言いましたが、あくまでこれはフィクションであり、エンターテインメントとして造られた映像作品です。
ですが、随所に見られるリアルな設定、業界用語等は、見ていて楽しめる、また、ためにもなる素晴らしい物でした。脚本がとても秀逸で、熟考を積み重ねた末に書かれた物だと感じさせられる内容の物でした。彼は突発的な出来事から否応なく変化する事で新しい気付きに気付き、結果、向上していきます。この作品はビジネス界を描いた企業ドラマであり、また青春群像劇でもあったと思います。
その続編が今度は単発長編ドラマとして描かれる事がとても嬉しく思います。主人公役の青年がまだ十代だった頃からその方のドラマが好きでした。そんなファンの一人としてこのドラマの続編にも期待し、また今後の彼の活躍にも精一杯のエールを送りたい思いです。
その続編である長編ドラマ『正直不動産』は新年1月3日に放送予定です。その6日後の1月9日から連続ドラマ、第二期として『正直不動産2』が放送予定のようです。
ドラマは、または映画は虚構という名の現実だと思います。全てのエンターテインメント作品はそうだと個人的にはそう思います。面白いか否かは観劇の後の事。願わくば前作以上の高揚感を、また楽しさを期待せずにはいられません。